COLUMN
健康コラム

身近な漢方 ~その3~ 桃仁(トウニン)

2024/10/15

店頭に丸々と太った美味しそうな桃が並んでいます。

中国では漢時代から百鬼を殺し、長生不死を招くめでたい果物として慎重されてきました。

わが国でも古事記に、イザナギノミコトが黄泉国より逃げ帰る時、追手に桃を投げつけて退散させたと書いてあります。お隣りの岡山県の伝説の桃太郎の鬼退治も有名です。

 漢方で使うのは実を食べた後に残る種です。これを干して乾燥させたものが桃仁(桃核)で婦人の血の道症に使用します。代表的な処方は、桂枝加茯苓丸(ケイシカブクリョウガン)と桃核承気湯(トウガクジョウキトウ)で、いずれも血液を改善して便通を整え、頭痛やのぼせを取る作用があり、更年期障害、生理痛に効果があります。

 桃核承気湯を服用して、頑固な便秘が解消するや、長年続いていた偏頭痛もなくなり、体重も減り、青黒かった皮膚も桃の花のようにピンク色になった方もおられ、桃は女性の強い味方のようです。

 

桃の花 咲く疝気 いとま乞い

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