COLUMN
健康コラム

糖尿病との闘いの記録 その2

2024/10/15

前回は、インドのジュスルッタの「蜜の尿」について書きました。今回はお隣の中国のお話です。
今から二千年以上前のBC2世紀頃、それまでの中国医学を集大成した黄帝内径(コウテイダイケイ)が著されました。
それには、漢方の基礎理論や人体の生理・病理が詳細に記載され、現代でも利用されています。
その中に消渇(ショウカチ)という病気について、「患者は甘い菓子や脂肪の多い食物をたくさん食べる習慣があるため、甘みのある津液(シンエキ)が脾に溢れて口にのぼり、口が甘ったるくなる。そして終いには、いくら水を飲んでも飲みたらない消渇になり痩せ細ってくる。」とあり、糖尿病と考えられます。
その後、漢の時代(AD2世紀)張仲景(チョウチュウケイ)が有名な傷寒論を著して中国医学は一応完成の域に達しました。漢方の基礎の誕生です。
最近は慢性の難治疾患が増加したり、西洋薬による副作用が問題となったりしたため、漢方の考え方や治療法が見直されています。

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